スポンサーリンク
中堅化学メーカーの研究開発を経験し、営業部門に所属しているぴすけっち@chemistpisketchです。今回は半導体封止材料を展開している企業について紹介していきたいと思います。
封止材とは?
半導体分野においては、封止材は半導体のチップを外部から保護するのに使われる材料を指します。
下記の基板の上に乗っている黒い部分です。
基本的な構成としてはエポキシ樹脂と充填剤で構成されております。
数量の多い案件に関してはコモディティー化が進み、生産地は中国の割合も高くなっているね!
エポキシ樹脂とは、接着剤でもよく用いられる「熱硬化性樹脂」という材料です。
その名の通り、熱硬化性樹脂は熱によって固まる材料で、フォトレジストのような感光性材料と呼ばれる光で固まる材料と同様に、半導体や周辺の基板で多用されています。
半導体封止材の用途(モールドアンダーフィルやLED用途を除く)としては、自動車用途が最も多く、次いでPC用途、スマホ、通信機器などに使用されます。
意外なメーカーがこの領域をやっていますので、紹介していきたいと思います。
①住友ベークライト
この領域では高いシェアをもっているのが住友ベークライト株式会社 ・通称住ベです。
単独 1,624名/連結 5,969名、売上2066億円(連結)、事業利益約140億円です。
利益率は10%には届かないものの、そこそこな水準と言えるでしょう。
2021年3月期 第3四半期の決算短信では、半導体材料関連のセグメントを持っており、売上収益 41,034百万円(前年同期比 8.2%増)、事業利益 6,648百万円(同 6.0%増)と好調の様子です。
封止材は半導体関連のセグメントの主力製品!
2020年3月期第三四半期の決算短信によると、リモートワーク・5Gに加え、自動車産業の回復で順調な売上とのことです。
②昭和電工マテリアルズ(旧日立化成)
いわゆる配合品の分野や電子材料の分野では何でもやっているイメージですね。
昭和電工に買収され、昭和電工マテリアルズ社に生まれ変わりました。採用は昭和電工と一括で受け付けているそうです。
単独6,615人/連結23,095人規模の会社です。
旧日立化成の情報ですが、2019年度の連結の売上は約6,300億円, 営業利益は231億円でした。
2019年度の決算では半導体市況が不調とのコメントもあり、封止材は不調のようでした。
ただし、その他の半導体関連の材料(ダイボンディングシートなど)は好調だったとのことです。
幅広い材料!電子材料業界の何でも屋さん!
昭和電工マテリアルズとなったことで、どのようなシナジーが生まれてくるのか、これからより注目ですね。。01.pdf (showadenko.com)
③パナソニック
旧松下電工で住宅や材料を実施しており、合併後、パナソニックに商号を変更しています。
今の若い方にとっては、あまり材料をやっているイメージはなかったのではないでしょうか。
従業員259,385名 売上約7超5,000億円の超巨大企業です。
巨大すぎて封止材のセグメントの詳細分析は難しかった!
IR情報はこちらから。
パナソニック社は社内カンパニー制をとっており、電子材料事業部はインダストリアルソリューションズ社に所属しています。
半導体封止材以外にも回路基板材料や接着剤、プラスチック成型材料や機能フィルムを有しています。回路基板材料は高周波領域の材料が有名かなと思いますが、電子材料だけでも幅広く事業展開していますね。
最後に
いかがでしたでしょうか。
封止材の領域は比較的企業規模が大きいところが中心と感じています。一部コモディティー化している製品は規模・コスト競争力といったところも勝負のようですね。
付加価値の高い領域でこそ日本企業は輝くね!虎視眈々と狙っているはず!
給与・労働条件は転職会議といった口コミサイトを参考にするのがオススメです。
無料会員登録で48時間、転職会議内の企業口コミが見放題となります。
所属企業の口コミ登録またはクチコミパスの購入で90日間閲覧可能です。
最終的に第一志望の絞り込み等重要な場面で登録し、生の情報を収集するのがオススメです。
無料で最大限に活用するため、確認する企業のリストを作成しておこう!
こちらの記事で他の半導体素材も紹介しています。
理系学生のための就活・インターンシップ情報サイト【理系ナビ】
コメント