Wikipediaの化学メーカーの項目を見ていると、誘導品メーカーというくくりで9社が挙げられています。
主に基礎原料を用いて川中にあたる誘導品を生産する。
化学メーカー – Wikipedia
信越化学工業、三菱ガス化学(MGC)、ダイセル、JSR、日本触媒、日本ゼオン、セントラル硝子、日産化学、日本曹達社の全部で9社です。
同じくくりだけど全然違う事業内容じゃないかな?
祖業と今の主力の推移を考えると特徴が分かってくるね!
基礎原料をもっている総合化学メーカーと川下に特化した電子材料メーカーの間の領域のイメージですが、川上側に強い・川下側に強い等各社特徴があります。
今回は売上高順に高い方から5社を中心に紹介します。
誘導品・川中化学メーカーの比較
化学メーカーの中でも信越化学工業は別格ですね。
大手~準大手~中堅クラスと規模もバラバラです。
どのメーカーも営業利益はプラスですが、特に日産化学の利益率がずば抜けております。
日産化学の営業利益はとしても信越化学に続く規模だね!
営業利益率もかなりの水準!
日本ゼオン・日本曹達は一人当たりの売上が一億円前後を計上しており、少数精鋭で事業運営できていると考えられます。
三菱ガス化学・JSR・ダイセルの規模・事業基盤・研究力は十分第一志望になり得る会社ですね。
今回は前述の通り、誘導品①の会社から紹介していきます。
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信越化学工業の事業分野
塩ビ・化成品やシリコーン・機能性化学品・半導体シリコン、電子・機能材料とありますが、全体の利益率が高く、どの事業も通常の化学メーカー以上の水準の利益率を叩き出しています。
詳しくはこちらの記事をご参照ください。また、半導体素材の記事のフォトレジスト、シリコンウェハの項目でも信越化学工業は紹介しています。
三菱ガス化学(MGC)
祖業である天然ガス系化学品は売上に占める割合が25%ですが利益に関しては1%の貢献にとどまっています。
70%が機能化学品/特殊機能材であり、エンジニアリングプラスチックや光学材料、電子材料が占めています。
素材を有することを強みとしつつも、利益としては材料分野中心というのは、規模の大きいメーカーではよく見られる傾向と思います。
JSR
JSRは合成ゴムの国産化を目指して設立された会社です。
ブリジストンと関係が深いというのは有名ですね。
時代の変化も有り、2019年度は赤字かつ早期退職100人募集が発表されました。
しかし、構造改革に取り組むことのできる体力があり、他の事業でしっかり利益を出している状況ですね。
JSR全体として決して利益率は低いとは言えず、デジタルソリューション事業領域は高い利益率をたたきだしています。
半導体素材のフォトレジストの記事でも紹介した半導体素材・ディスプレイ材・エッジコンピューティングの事業領域は高い利益率をたたきだしています。
ダイセル
ダイセルは事業の区分が2019年度より変更になっており、参考のため2種類載せます。
セルロース化学、有機合成化学、高分子化学、火薬工学をコア技術にして、化学製品、高機能材料、精密火工品システムなどを提供しています。
別記事で紹介した富士フイルムはダイセルから独立した会社として有名ですね。
エンプラを扱うポリプラスチックスを完全子会社化したこともニュースになりました。
マテリアルは主に素材を扱い、スマート事業はディスプレイ事業や電子材料、等を含みます。ポリプラスチックを含むエンプラ事業がやはり目立ちますね。
素材領域で高い利益率を出しているのも特徴的です。
日本ゼオン
日本ゼオンはJSR同様、エラストマーを祖業にしつつも、機能性材料で領域を広げてきた会社です。
横浜タイヤに素材を提供しているのは有名ですね。
光学樹脂、光学フィルムやトナー、電池材料といった領域でしっかり利益をあげています。
シクロオレフィンポリマー(COP)樹脂-ZEONOR ®が有名ですね。
最後に~川中から川下まで~
いかがでしたでしょうか。
同じ区分で紹介されていても、大きく分野の異なる会社でした。
川中と呼ばれますが、川下の領域にまで進出していることが分かります。
川上の総合化学メーカーも含めて、高付加価値の製品を提供していくことが今後より重要になっていきますね。
どの会社も内定もらったら是非行きたい会社ばかりだね!
就活・転職共通記事
また、川上メーカー・川中メーカーと比較してみてはいかがでしょうか。
総合化学メーカー4社も比較しています。
三菱ケミカル・旭化成・住友化学・三井化学
電子材料メーカー5社の比較
富士フィルム・日東電工・旧日立化成・住友ベークライト・東京応化工業
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