中堅化学メーカーの研究開発を経験し、営業部門に所属しているぴすけっち@chemistpisketchです。
研究開発経験後、同製品の顧客営業に転身して今に至ります。
みなさんは、研究開発に確実に採用されるか分からない中での就職活動で、不安になることはないでしょうか。
今回は化学メーカーであるぴすけっちの会社の例がメインではありますが、どんなお仕事があるのか紹介させていただきたいと思います。
こんな方に!
・新製品の開発以外に、配属される可能性がある仕事は何か知りたい方
・研究開発部門以外に配属されたらどうしよう…と不安な方
・化学メーカーの新入社員で、自分の会社の他部門が何をしているかよく分からない方
今回取り上げるのは下記の部門です。
- ①生産技術・技術開発
- ②営業部門・顧客サポート
- ③品質保証
研究開発のお仕事を私の基準で分類した記事は下記にです。
はじめに
その他会社の仕事は幅広く、事業部門(営業部門とくっついている場合も)、SCM/資材/購買=原料や材料を購入・メーカーの管理、人事、財務など幅広い分野に将来的には配属される場合があります。
研究から行く機会は少ないですが、法務部門や経理・財務といった部門も重要な組織の一つです。
今回は挙げませんが、知財部門も研究開発出身の方が活躍している部門です。
特許は研究開発型の企業にとって非常に重要です。大手ですと大学院卒でも新卒で配属されることもあるようですね。
大学の同期は研究志望だったけどいきなり知財に配属されていたよ!
配属された部署は研究所や研究開発部という名前の場合も多いと思いますが、これから紹介する部門のエッセンスが含まれる場合が多々あります。化学系のみなさんが会社で働くイメージがつかめることを願っています。
①生産技術・技術開発
製品の量産化・スケールアップの検討と、新しい製造プロセスを開発する部門が生産技術・技術開発部門です。比較的製造部門の方とも密にやり取りする部門です。
会社によって最初から技術部門の募集をかけている場合もありますね。
私の会社では研究開発部門と技術開発部門の行き来は頻繁にありますし、中途の方も多いです。
比較的スケジュールが決まった課題を解決する必要はありますが、ある一定の間隔で達成感を味わうことができる部門です。
現場の方と日常のコミュニケーションも重要。社会人として必要な能力をまず手に入れるのであれば、研究志望の方も選択肢として入れてみても面白いと思います。
確実に成果を出す必要があるけど!しっかり達成感を味わえるよ!
②営業部門・顧客サポート
営業にも複数種類があり、顧客の資材・購買部門とのやり取りがメインの場合もあれば、研究開発部門をバックに自ら製品を売り込む場合もあり、それぞれのスタイルで活躍しています。
私は現在営業担当ですが、元R&Dですので、自ら技術説明や質疑に応答する機会も多いです。技術全体を俯瞰することができ、実験しない分情報収集や勉強の時間は長い時期もありました。
ベースの「型」はあるけど、上のトッピングは千差万別!
顧客サポートは開発者が自ら行う場合もありますが、専任の技術サポート部門がある場合もあります。エンプラ関連ではCAE(Computer aided engineering)に強みを持つ部署が顧客の製品デザインの部分で強度のアップのアドバイスをする場合もあるそうです。
テクニカルサポートはR&D部門に位置づけられる場合も多いですね。
テクニカルサポートは総合力が求められるね!うちはベテランぞろいです!
当然お金の話も必要ですので、それなりに慣れるまでは勉強が必要です。輸出関連の条件であったり、会計に関しての勉強など。私はグロービス学び放題というビジネスのサブスクに半年登録し、関連する動画視聴で勉強しました。
③品質保証
社会人になる前のイメージとしては分析ばかり行うのかな?と感じるでしょうか。私は全く想像つきませんでした。
もちろん、製品検査として毎ロットごとに検査を進める業務もありますが、品質管理は検査値の統計データの解析が重要になる場合があり、簡単な統計の知識が必要です。
分析の専門家と品質の専門家は違う場合が多いよ!
一番重要なことは品質マネジメントシステムをしっかり理解し、安定生産に貢献することと思います。
現場やマネジメントシステムがきちんと運用されているか確かめる場を監査といいます。監査対応で顧客と接する機会が意外と多い部門です。
最後に
いかがでしたでしょうか。
研究開発職以外に下記のお仕事を紹介しました。
- ①生産技術・技術開発: 製品の量産化・スケールアップの検討と、新しい製造プロセスを開発
- ②営業部門・顧客サポート: 役割は幅広い。理系は技術営業として活躍する場合も。
- ③品質保証: 分析以外に、マネジメントシステムの運用がメインの場合も。
就活生の間は自分の価値観に合った仕事を志望するのが良いと思いますが、社会人になって初めて色々な可能性が見えてくるかもしれませんね。
理系学生のための就活・インターンシップ情報サイト【理系ナビ】
コメント